井の頭自然文化園内の象の花子さん

象の花子は午後4時にはすでに象舎に入っていた。
象舎内に入ると異質な空間が突然あった
2重の檻の向こうに花子はいた
大きな体を狭いコンクリートの壁の中、
ただ、ゆらゆらと揺すり続けながら・・・・・
菱形の瞳は諦めと悲哀に満ちているように見えた
壁には人間が勝手に60歳を祝った花子の写真が空しくぼやける
昔々、呆然と立ちつくして見つめたサンシャイン水族館のマンボウの姿と重なった
広い森が恋しいだろう・・・・
広い海が懐かしいだろう・・・・
こんな所へ彼らを連れてきたのは一体誰?
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